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日本料理、焼き物の塩
塩は調味の基本、その塩は古くから政治的、経済的に重要な位置を占めていました。
塩を扱う者は大きな富を得、中国では皇帝支配の財源基盤に成ったとも言われる。
そんな専売塩も昭和60年、日本専売公社が民営化(日本たばこ産業に移行)することになり、塩の販売も専売制から徐々に自由に販売できるように成りました。
1997年(平成9年)4月に塩の販売は完全に自由化さました。

その塩の使い方ですが、あて塩、べた塩、ふり塩と大まかに分類されます。
塩をふる目的は、水分の多いものから水を抜き貯蔵する為、魚肉を引き締めようとする為の塩。
魚の鮮度が悪くて、腐敗と貯蔵に重点を置くときは大目に、鮮度が良くて美味を目的にする場合は少な目に、魚や肉の大きさに合致する適量を考慮します。


 薄焼き卵

 卵はよく溶いて、淡口醤油で味付けをして網で濾します。
 卵焼き器を火にかけ、少し温まったら、脱脂綿に油を含ませ、隅々全体に油を引きます。
 油はできる限り少なくしないと、油臭い薄焼きになります。
 油を引き長く火のうえに卵焼き器をのせておくと、卵が焦げてしまいます。
 油を引き終わったら、火から下ろし卵がジューと音を立てない温度の処へ、少量の卵を流し込み、全面に流れ渡るようにします。
 火力は中火で卵焼き器全体にあたるのが理想です。
 とにかく薄焼き卵ですから卵焼き器全体を前後に動かせば上手に広がります。
 薄焼き卵は、焼くと言いますが、焼き目や焦げ目は厳禁です。
 錦糸卵にするにも、結び卵にするにも、焦げ目があっては綺麗でありません。
 要するに、卵焼き器に卵を入れる時の温度に注意が必要です。
 卵を流し込むと、直ぐに固まり、液状でなくなりますから、卵焼き器の手前を箸で掘り起し、左の指でつまみ上げ、箸を直角に差し込み、卵焼き器を手前より向こう側を起こし卵を返します。
 裏側はお義理で焼く程度ですから、返すと同時に終わりです。
 再度箸を差し込んで、広げたままの薄焼き卵を他の器に移します。


 海魚を大別すると上層魚と海底に棲む魚(カレイ・ヒラメ)などと中層魚、深海魚など様々です。
 上層魚の背の青さは保護色で敵の襲撃に対して、空からは海水に似せ、背が青く、海中からは猛魚に対して腹は白色(太陽をうけた水面)に似せています。
 上層魚は海水の圧力を受けず、身が引き締まっていません。
 ところが、背の青い魚は脂肪が多く、漁獲量も多い為値段も安いですが、海から揚がると傷みが早いです。
 アジ、サバ、イワシなどは馴染みですが、どれも惣菜には向いていると思います。
 ですが、意外とその美味は軽んぜられています。
 取扱いも粗雑なので本当の美味さも忘れらがちです。
 背の青い魚は入手したら直ぐ塩をするなり、幽庵の汁に浸けるなどして腐敗の進むのを止めなければなりません。

 画像は〆鯖を作る為の塩漬けです。
6:12 2014/09/03


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