旧専売公社、後日本たばこ産業株式会社、現公益財団法人 塩事業センターの食卓塩は塩では無く、一種の薬品で、純粋な塩化ナトリームです。
味わうと、塩辛味が強く、その強さは身の毛が立つような強さです。
食卓塩は、塩としての役目を間違えて作られたのではないでしょうか。
塩辛さだけが塩だとする考えは、お料理に幅と奥いきを失ったものと考えます。
こんな物では、支那料理を作っても不味くて食えた物では有りません。
謙信が信玄に塩を贈った、生きていくに最も必要な塩、真っ白いものが高級なものと言う趣味の悪さ、薬品に頼って良いのでしょうか。
食卓塩は、水に溶けない炭酸マグネシウム、炭酸カルシュームが入っていて、汁が濁るので、お吸い物にはむきません。
» 2014 » 11月のブログ記事
若い時は運動も激しく、食欲も旺盛で脂肪分、糖分、塩分などを体が要求しました。
ですが中年期や老年期とは異なった味で有ったと思っております。
強い味が他の味より美味いと思わぬ年齢も有るようです。
忙しさの余り食事の支度時間短縮のため、人工調味料を使う事が多くなると思います。
その方にとって、人工調味料は便利この上ないものと思います。
昆布と鰹節で出汁をとり、味を調え人工調味料を入れるといった料理感覚は、考える事が出来ません。
折角とった出汁に、人工調味料を入れると、強い人工調味料の味が主役にとって替わります。
その強い味と、天然素材の味を比較してみる必要が有るのではないでしょうか。
天然素材の味と、人工調味料を使ったお料理は、不経済だけでなく、あくどい味となり味覚に残る事でしょう。
そのような調理をなさる方は、むしろ人工調味料だけをお使いになられったほうが良いと思います。
人工的な味は、後を引く味で、中毒症状が舌に染み込み、どんなお料理も抜きで居られなくなります。
日本古来のお料理は、その素材の持つ味の追求だと思っていますので、人工調味料は宿敵のようなものです。
鰹節と昆布でとった出汁や、鶏がらや豚骨でとった純粋なスープ、そこへわざわざ人工調味料を入れるなど愚の骨頂です。
天然素材でとった出汁やスープを召し上がり、物足りなさを感じるようでしたら、人工調味料中毒だと思って良いでしょう。
町には不思議な光景をみます、真面目に作るお料理店には客が少なく、何を食べても味が同じファミレスには行列が。
あぁぁ嫌だ嫌だ・・・♨♬チーン
しんじょう【真薯】【糝薯】【真蒸】【真丈】と書くそうですが、私は【真蒸】が好きです。
この時季、北海道積丹の美味しい鮑を思い出します。
積丹の鮑は小ぶりですが、餌が良いのでしょうか?香りも味も抜群、その鮑を使い鮑真蒸を作ってみましょう。
あわび真蒸の吸い物
料理;坂西美津雄
材料:4人分
積丹の鮑4個、つくね芋(鮑の二割)卵白(全量の一割)塩(適量)一番出汁(お椀4杯分)二番出汁(適量)薄口醤油(少々)三つ葉(全草12本)おろし山葵(適量)
鮑は殻から外して肝を取り、身には塩を付けてたわしでで洗う。
肝は二番出汁で茹でる。
身は銅のおろし金、荒目の方ですりおろし、汁ごと持ち得る。
つくね芋も荒目ですりおろし、全てすり鉢に入れ、卵白もいれすり合わせる。
塩を少々いれ味を調える。
卵豆腐器に全量流し込み、下茹でした肝は刻んで上に押しあてる、見た目綺麗な状態に。
市販の蒸鍋は湯に皿が近く、蒸気が直接当ろのを防ぎ、皿を上部にやり、布巾をして蒸気が直接当たらないようにする。
弱火で、ゆっくり20分ほど蒸す。
三つ葉は全草、塩を入れた湯に茹でて、冷水に浸す。
三つ葉は茎だけを10センチ程に束ね、4等分にする。
吸い物汁は一番出汁に塩、薄口醤油で味を調える。
蒸あがったあわび真蒸を4等分に切り、椀に盛り、つまの三つ葉を乗せ、吸い口におろし山葵を添える。
椀種 ;あわび真蒸
つま :三つ葉の茎
吸い口:おろし山葵
出し汁色々
出し汁は昆布魚介だけでは無く色々有ります。
1、鰹節
2、煮干し
3、昆布
4、野菜
5、鳥の骨
6、魚の骨
7、豚の骨
8、牛の骨
9、牛乳
10、その他諸々
和食、洋食を問わず使い方も様々。
牛乳は?と思われる方に、是非味噌汁を。
栄養豊富で、しかも美味しい味噌汁の作り方です。
牛乳1を2の水で薄め、これに味噌を溶かします。
牛乳は脱臭の働きを持っていますので個性味の強い赤味噌が適しているでしょう。
一旦ゆがいて柔らかくした馬鈴薯の大きい角切を、良質の油でさっと揚げて、熱湯をくぐらせ油抜きをしたものに、刻み葱をそえ、吸口に胡椒を。
刻み葱の代わりに、ベーコンの薄く細く切ったものをフライパンでカリカリに焼いたものもいいでしょうね。
味噌汁の嫌いな子供、洋風の味を好む若い方には向きませんかね。
吸い物の出し汁
日本料理には味噌汁と並んで吸い物と言う汁物があります。
先ず、最初にお店に行きましたら、お料理を注文する前に吸い物を頂けばそのお店の程度が判断できます。
出汁と醤油や塩で味を調え、決まりは”椀種”つま”吸い口”で仕上げます。
”椀種”は魚介類や肉湯葉豆腐など多種、”つま”は色彩鮮やかな三つ葉、小松菜、葱や独活なと多種、”吸い口”には香りを出すもの、木の芽や七味唐辛子、山葵、柚子など多種。
そこで一番気を使うのは出し汁です、昆布臭くては駄目、鰹節臭くては駄目なのです。
使用する出し汁は所謂一番出汁を使います。
お鍋に2リットルの水をいれ、ガスコンロを全開にして4分、指を入れると風呂の温度、少し熱いかな?と言う43度の少し上の50度で昆布60グラムを入れます。
鍋の材質、厚み、火力でも異なり正確な時間は言えませんが昆布を入れてから6分程で昆布の表面、鍋の内面に水泡がブクブクと浮いてきます。
沸騰する寸前、95度の頃合いで昆布を揚げ、即水を少量鍋に入れ沸騰を止め、火も落とします。
この瞬間の捉え方が遅いと出し汁は”くどく”昆布臭くなります。
薄く、長く、紙の様に削った削り節40グラムを既に用意し、沸騰をしずめた昆布出汁が75度から80度くらいの頃合いに入れます。
しかしあまり温度を下げ過ぎると、鰹臭くなるおそれがあります。
鰹節が鍋の底に沈んでいき、沸騰が始まろうとしている湯の勢いに押し上げられる前に”あく”を丁寧にとります。
”あく”をとってる間に、ぐぐっと沸き上がりますから火を止めます。
後は別鍋に鰹節を濾します。
二番出汁は、一番出汁の鰹と昆布を水から入れ沸騰しましたら終わりです。
二番出汁は味噌汁や煮物用と思っております。
吸い物の出し汁は目を離す事なく、真剣勝負と思って居りますが、お蕎麦やうどんの出し汁はここまで考えていません。(笑)
【こんな事婆にすれ、なんて言えないですね】
【暇出されちゃう】・・・??チーン