» 2015 » 1月のブログ記事

 鯛茶漬け

 鮮度の良い鯛を入手したならば作ってみましょう。
 鮮度が悪い物ですと生臭い味が舌にきて、美味しさよりは、生臭さだけが残ります。
 鯛は平ったく薄く切り、濃口と薄口の醤油を半々混ぜ、味醂を少し落とします。
 その汁に切った鯛を十分間ほど漬け、別に海苔を細切、山葵に粗摺り胡麻と食塩を用意します。
 温かいご飯を茶碗に盛り、鯛の身を乗せ、胡麻をかけ、食塩を少々かけ、熱々のお茶をかけます。
 茶は上等な煎茶を使います。
 しばらく茶碗は蓋をして、召し上がる時に、山葵と海苔を好みの量をまぶします。
 漬け汁と出汁を流し入れ、頂くのを強調された料理書をよく見かけますが、お茶漬けにはお茶漬けの淡い味を味わうと言う目的なら、食塩少々と煎茶の味が調和した茶漬けも良いではないでしょうか。

 又、決して出汁茶漬けを否定した物では有りません、出汁茶漬けは出汁茶漬けの美味しさが有ります。


 鰹節の見分け方と削り方

 二本の鰹節を打ち合わせて、金属音がする物は最良で、鈍い音のする物は最低と思っても間違い有りません。
 味を生み出す為、手間をかけてかび付けした物は音色の響きも良く、味わいに奥が有ります。
 手間を多くかける事で、人件費と日数がかかり、目方は水分が抜け軽く成り、値段も高価になります。
 機械で削る為には、金属音のする鰹節は、硬くて削れません。
 無理に削ろうとすると刃が欠けてしまいます。
 つまり、乾燥を完全にしては削れないので、最高の味を10とすると、8か7程度の物なのです。
 しかも、回転の速い機械は刃に熱を帯び、高温になり、薄く綺麗に削れた瞬間、味が落ちてしまいます。
 袋詰めで店頭に並び、経過した物は更に味が落ちます。
 手間を惜しんで、鰹節といえば袋に入った削り節だと信じ、それが上等の味だと思いこんでいる方がいるようですが、日本独自の、世界に誇れる鰹節にたいして申し訳ない事です。

 鰹節の美味を求めるには、食べる、使う直前に削る事です。
 美味しい物は手間を惜しんでは、味わう事は出来ません。
 削るには、カビを気に為さる方はキッチンペーパー等で軽く拭いて下さい。
 水洗いをする、されると言う料理人も居られますが、その様な事言われる方は削り器を知らない方です。
 刃は地金と鋼から出来た鉄です、刃が錆びて使い物に成らなくなります。
 又、ネット上では鰹節を頭から削る、尻尾から削ると説明されて居る処が有りますが、一概に決まってはいません。
 削り方向、鰹節の目を言われて居るのでしょうが、削っていくうちに方向が変わる場合があります。
 逆目に削りますと、削り面が汚くなります、その場合反対方向に削ります。

 手間を惜しまず、日本の誇る調味料、鰹節を味わいましょう。


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