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 長岡花火の歴史
我が国の花火は、慶長五年(1600)オランダ人によって堺の港から輸入されたのが始まりと言われています。
 また戦国時代の「炮術」の中の「合図」、つまり狼煙技術が進歩し転化された物と言われています。
 長岡の十代藩主牧野忠雅の時代、天保十一年(1840)に、川越移封の命がくだり、翌天保十二年それが沙汰止みなったのを祝って「合図」を打ち上げた事がありました。
 これが長岡花火の発祥とする事が出来るでしょう。
 その後この「合図」に各種工夫が加えられて祭礼などで打ち上げられるようになりました。
 長岡城下でも「草花火興行」が行われたと古い記録に有りますから、この頃からすでに花火と祭りは切り離せない関係にあった事がうかがわれます。
 長岡でも本格的な花火大会は、明治十二年九月十四日と十五日の二日間先手町八幡様の祭りに長原遊郭関係者がお金を出し合って先手八幡社裏手で四寸、五寸、七寸を合わせた花火三百五十発を上げたのが最初の花火大会とされています。
 翌、明治十三年の花火番付けによると、打ち上げ花火の寄付者の九割が芸・娼妓で占められており当時の花火大会が花柳界の力で出発ことを物語っています。
 そして、花火の種類は、三寸、四寸、五寸、七寸の四種類で色も一色の単純な物でしたが、その後次第に、技術を競う風潮が生まれ、玉の大きさも、尺玉・尺二寸玉の大玉が出現。
 さらには、仕掛花火や水中花火も見られるようになり、花火技術の向上と新しい花火の開発が進められました。
 明治四十年には草生津堤防沿いに「さじき」が設置され、また、明治四十三年には、長岡煙火協会が設立されて、長岡花火の基礎が確立されることとなりました。
 大正にはいると煙火協会の組織も大きくなって花火大会も全市的な催しとなり、玉の大きさも大正六年には二尺玉、そして大正十五年にはついに正三尺玉が登場、人々の度肝を抜きました。
 一般に三尺玉と呼ばれて呼ばれているのは実寸二尺六寸で、正味三尺の花火は花期的な物でした。
 大正末期から昭和初期にかけては長岡の花火の一大発展期で、全国的に広く知られるようになります。
 番組数五百打ち上げ数も二千数百発を数えました。
 昭和十年には、長岡市観光協会の設立を機会に、打ち上げ日が雨がちの九月を避けて八月五日、六日に変更し、観光協会の行事として行う事に決定しました。 しかし、昭和十二年を境に時局は急速に戦争へと傾き、昭和十三年には花火大会は中止されそのまま終戦を迎えてしまいます。
 戦後の長岡花火は、昭和二十二年八月一日、二日「長岡市戦災復興祭」なのもので復活すりことに始まります。
 昭和二十三年からは八月一日を戦災殉難者の霊を慰めことに重きをおくことにして、花火は二日、三日に変更、さらに二十六年からは「長岡祭り」と名称を改めると同時に正三尺玉の打ち上げが復活しました。
 以来、戦後の長岡復興の象徴として再出発した長岡花火は、市勢の発展とともに、名実ともに日本一の歩みをつづけています。特に近年は、昭和五十八年に世界初の三尺五寸玉の打ち上げに成功し、昭和
五十九年にはニューオリンズでの国際河川博覧会、さらにロサンゼルスオリンピック、そしてアメリカの独立記念日を記念して姉妹都市のフォートワース市でも長岡花火が打ち上げられ、世界的に高い評価を受けました。
 また、昭和六十一年八月四日には、雄大な信濃川河畔を舞台として、富田勲のシンセサイザーと長岡花火の共演した長岡市市制施行八十周年記念事業「光と音の祭典」が国内初の野外コンサートとして開催され、大成功を収めました。
 特にこの中で、市制八十周年を記念して打ち上げたワイドスクリン方式による十号早打ち八十発ダイナミックな花火は、観客を魅了し、同時に驚喚させました。 そして、長岡の大花火大会にふさわしい新名物花火が誕生しました。
 さらに、昭和六十二年から大手大橋に仕掛けられるナイヤガラ大瀑布が新たに登場し、平成元年からナイアガラを大型花火打ち上げの幕開けとしました。
 また、平成二年には正三尺玉とナイヤガラの夢の同時打ち上げが実現しました。
 この大型花火同時打ち上げは、ナイヤガラの煙で長生橋の背景が消されないよう三尺玉の点火のタイミングが難しいと言われていましたが、見事成功を収め観衆から万雷の拍手を浴びました。
 長岡の大花火は、大河信濃河という花火打ち上げに最も恵まれた環境の中で、大花火大会の進展に大きく寄与している企業スポンサーと市民の皆さん、そして花火師が一体となり、世界に飛躍する長岡花
火を育んできたのです。

  長生橋850mのナイアガラ大瀑布と正3尺玉

ベビアス超大型スターマイン・ベビアス超大型スターマイン金燦銀燦

10号8発・20号1発二段打・大スターマイン

正3尺玉


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